SUBARU BRZ FANCLUB CLUBREEZE

CLUBRZ on Social

  • Facebook
  • Twitter

GR86BRZレース 開幕戦 ツインリンクもてぎ KOTARACINGレポート

2015年3月30日

初年度から80台以上のエントラントが参加し人気を集めているナンバー付きワンメイクレース「GAZOO Racing 86/BRZ Race」。3年目のシーズンが3月28日~29日に掛けてツインリンクもてぎで開幕した。

昨年まではエントリーした全台がひとつのクラスになっていたが、今年からクラブマンシリーズとプロフェッショナルの2クラス制に移行。クラブマンシリーズには、全日本レース選手権相当のカテゴリーでの入賞者やスーパーGT、スーパーフォーミュラの参戦経験者、過去2年の同レースでシリーズランキングトップ10に入ったドライバーなどが参戦することができないため、今まで以上にアマチュアドライバーが上位進出を狙える舞台となった。

一方で、多くのプロドライバーが参戦するプロフェッショナルは、ワンメイクレースならではのサイドバイサイドの激戦が期待される。 2クラス制への移行とともにレギュレーションも変更されていて、プロフェッショナルは機械式LSDが指定パーツとなり、クラブマンは指定銘柄のタイヤのみが使えることになったのが主な変更点になる。


初戦のエントリー台数の内訳は、クラブマンが37台、プロフェッショナルが33台の合計70台となっていた。
今シーズンは、過去2年よりもBRZの参戦台数が増え、KOTARACINGからの4台のエントリーを含めて計12台となった。特に注目されるのは、自動車雑誌CAR GRAPHICがサポートする「CG ROBOT BRZ BS」で、スーパーGTドライバーの井口卓人選手と若手の久保凜太郎選手のコンビを起用している。


3年目の参戦となるKOTARACINGは、♯61佐々木孝太選手、♯339山下亮生選手、♯611服部晃輔選手の3人がプロフェッショナルに、若干18歳の♯336吉田綜一郎選手がクラブマンにエントリーしている。昨年までは、監督としてドライバーのサポートを行なっていた佐々木選手がエントリーし、実際にクルマを走らせながら他のドライバーに具体的なアドバイスを贈ることになった。

 


土曜日の予選は、♯336吉田選手がクラブマンシリーズの18位、♯61佐々木選手が15位、♯339山下選手が29位、♯611服部選手が31位というスターティンググリッドを獲得。


迎えた日曜日の決勝レースは、まずクラブマンシリーズからスタート。♯336吉田選手は、好スタートを決めて1周目で5台を抜いて13位まで浮上。しかし中盤の5周目で起きたクラッシュにより順位を下げてしまう。それでも必死に追い上げ20位でフィニッシュ。決勝中のラップタイムは予選よりも上がっていたので、まだまだ向上する可能性が伺えた。

 


プロフェッショナルの決勝は、KOTARACINGに不運なトラブルが起き、3台ともにピットスタートになってしまう。タイヤとブレーキが温められないピットスタートで苦しい戦いとなったが、♯61佐々木選手が20位、♯339山下選手が25位、♯611服部選手が28位でチェッカーを受けた。
次回の第2戦は、4月25日~26日に掛けて岡山国際サーキットで開催される。

(文・写真/真鍋裕行)

SUBARU BRZ tS REAL impression by 河口まなぶ #CLUBRZ

2014年1月24日

回転が滑らかに、そしてキレイに吹け上がっていく。

同時に生まれた力は余すことなく路面へと伝えられ、伸びやかな加速へと変わっていく。

しかもこの時、操作系を操る手足には余分な振動や感触が伝わらないため、エンジンの回転フィーリングを存分に味わえるのもこのクルマならではだ。

 

ドライブトレーンで異なるのは、ドライブシャフトが大径化されていること。あとはエンジンの吸気音を室内へと引き込み聞かせるサウンドクリエイターが専用となる程度。だが、BRZ tSのドライブトレーンは、そんな風に感じられる。ノーマルとは明らかに違う、と記しても間違いではない。

事実STIも、ドライブシャフトの大径化によってアクセルのツキが良くなることや、スナッチが低減されることなど部分的な効果を挙げている。だが、実際に納車されて2ヶ月間、2900kmを走らせて感じたのは、これらによってドライブトレーン全体の質感が上がったということだ。

そうした加速を味わいつつ、コーナーに対して舵を入れる。すると実に滑らかなステアリングのフィールが手のひらに伝わってくる。実は直進状態で、街中を走る程度でもtSのステアリングフィールはノーマルのそれと圧倒的に違う。ステアリングにスムースレザーが巻かれていることで、タッチそのものが滑らかになっているのももちろんだが、直進時でもステアリングからしっかりとした感覚が伝わってくる。



そうしてステアリングを回せば、芯がしっかりと決められた上で周方向に回る精度の高い回転感が伝わる。

この辺りはまさにステアリングの取り付けを貫通ボルトで止めることで、支持剛性を高めている効果。また組み合わせられるミシュランのパイロットスーパースポーツの特性も相まってか、手のひらにはシルキーな感覚が伝わる。

乗り味も距離を重ねるごとに深みを増してきている。路面の荒れや凹凸を通過したときには、入力そのものはノーマルよりも強い。だが、それを受けた後のサスペンションはしなやかに動くため不快な振動や音を生まない。またノーマルから乗り換えると、こちらの方がサスペンションが柔らかいのでは? と錯覚するシーンもあるほど。サスペンションが良く動いているため、動きが柔らかく感じられるのだ。

 

そして実際に所有して、圧倒的に魅力を感じるのがレカロシート。座面/背もたれともに「張り」があり、サイドのサポートも十分なそれは、特に長距離を走った時に絶大なる効果を発揮する。僕自身、以前は長時間で感じた腰の痛み等が、レカロではなくなった。また当然ながら、スポーツドライビング時の頼もしさはこの上ない。

このため、tSは意外にも普段乗りでは快適さがまず感じられる。低速でも印象は滑らかで軽やかに転がせる。そしてひと度、そのポテンシャルを解放すれば痛快な走りの世界へと誘われる。

実は僕も、この日がtSで初めてのTOYOTIRESターンパイクだった。納車されてからこの日までは、街中と高速での使用がほとんど。そして1000km点検以降では、積極的に高回転を使ってエンジンにあたりをつけた。最近では、エンジンはかなり気持ちよく吹け上がるようになった。

走り慣れたターンパイクを、tSがのぼっていく。エンジンの滑らかながらキレイに吹け上がる感覚と乗り味の滑らかさ、しかしながら力をかけていった時の確実な踏ん張り感から始まるスポーティなコーナリング感覚はまるで、ポルシェ911GT3…とまではいかないが、アレを彷彿とさせるようなスポーツ性能の高さと味わい深さの融合を、このtSからも感じ取ることが、確かにできる。




tSは、ドライバーが触れる部分や生まれる感覚が徹底的にソフィストケイトされている。しかしながら、そこから生まれている運動性能の高さとドライバーへ伝えられる感覚は、スポーツ・マインドを強く刺激する。こうした滑らかさと刺激の融合は、このクルマならではのもの。

そしてこれはまさに、近頃のSTIが目指してきた新世代のスポーツモデルの味、ともいえるものである。事実、昨年登場したWRXSTIのtSにも相通ずる感覚だ。

 

トヨタ86とともに生まれた希有な成り立ちをもったBRZが、STIならではの味が加えられたtSへと進化したことで、より“スバル純度”が高まったクルマ、になったといえるのだ。

【STI BRZ tSオフィシャル・ページはこちらから

【写真・文/河口まなぶ】

 

【夢野忠則、BRZを記す】スポーツカー文化の香りとなって…  #CLUBRZ

2013年8月12日


■ブルーのBRZで、夏の信州、ビーナスラインを駆けめぐった。ドライバーズシートに座ると、フロントウインドウの向こうに、フェンダーの小さな“峰”が見える。こうした、ささやかな光景が、スポーツカー好きにはうれしい。そして、アクセルを煽ると乾いたエキゾーストノート… ひさしぶりに握る太いステアリング… はじめて乗るBRZは、視覚的にも、聴覚的にも、触覚的にも、まさに五感を刺激するスポーツカーだった。もちろん走りの味覚も存分に堪能させていただいた。

■BRZでビーナスラインのワインディングロードを駆けながら、ずっと僕はダンスを踊っているような気分だった。けっして上手ではないステップだけど、それでも軽やかに舞っているような気にさせてくれる… それがBRZだった。車山の展望台に乗り入れて高原の風に吹かれたとき、僕のハートは心地いい汗をかいていた。スポーツカーとはクルマのカタチのことではなくて、ハートのカタチなのだと思う。次の機会があったら、もう少しダンスをうまく踊りたい。

■ただ、ひとつだけBRZのシートに座って感じたことがある。五感を刺激する、と書いたけれど… 残念ながらBRZには、嗅覚を刺激する“匂い”がなかった(たとえば空冷時代のポルシェ911は、たしかに911の匂いがした。大切に扱われてきた個体なら、20年の時が過ぎてもドアを開ければ、今でも911独特の匂いがする)。最新のクルマに“匂い”があったら、お客からクレームがくるのかもしれない。だけど五感を刺激するのがスポーツカーなら、やっぱり、そこには匂いがほしい(臭いじゃなくて)。

■その匂いは、もしかしたらスバルさんがオーナーのみなさんのために、わざわざ残しておいてくれた“最後の感覚”なのではなかろうか。どうぞ、走り込んでBRZに自分だけの匂いを染みこませてください、と。使い込まれた野球のミットのように、あるいは着古したスウェットシャツのように。それはオイルの匂いかもしれないし、スポーツカーだもの、汗の匂いだっていいじゃない。

■オーナー自らがつけていく、BRZの匂い… その匂いが、この国のスポーツカー文化のほのかな香りとなって、未来の明るい車会へと流れ続けていけばいいなと思った。最後に、クルマ馬鹿のわがままなお願いにもかかわらず快くBRZを貸し出してくださったCLUBRZの河口まなぶ氏にココロから感謝したい。ありがとうございました。

(写真・文/夢野忠則)

BRZ tS Concept、現る。  #CLUBRZ

2013年8月7日


■8月4日、富士スピードウェイにて開催された「86 Style with BRZ」において、STIはついにBRZをベースとしたモデルを送り出した。それが「BRZ tS Concept」である。

■ご存知のように、これまでにもSTIはBRZをベースにしたコンセプトモデルを送り出したことがある。しかしそれはあくまでも「ジャスト・コンセプト」の意味合いの強いものであった。だが、今回会場で発表したtS Conceptは、その名の通り市販モデルとの関係性を色濃く感じさせる、意味深なものとして送り出されているのが最大の注目点だ。

■そして名前だけでなく実車を目の前にすると、それはあきらかに市販へのカウントダウンを始めているものであると分かる。もう、ほぼこのまま市販されるのだろう…という仕上がりの1台であった。

■tS、それはtuned by STIの略称。位置づけとしては、S●●●という名前が与えられるモデルよりはライトな(エンジン等はチューンしていないレベルの)ものとされる。事実、これまでもtSの名が与えられたモデルは、足回りを中心としてSTIの手によるチューニングが施されており、それに加えて専用の内外装が与えられる…という仕立てだった。

 

■そうした流れからすると、このBRZ tSもまた、シャシーが速い1台と考えてよいだろう。

■そうして実際に目の前にあるBRZ tSを見ていく。現時点で分かるノーマルとの相違点をまずは記しておこう。

■エクステリアではまず、フロントグリル内にSTIのエンブレムが与えられている。そしてBRZならではのフロントフェンダーグリルは、GT300を思わせるマットシルバーのブレードを備えた専用品に変えられた。質感がかなり高く、ノーマルBRZにも移植したいと思える。

 

■さらにホイールは既に販売されている18インチサイズのアルミになっており、組み合わせられるタイヤはミシュランのパイロットスーパースポーツとなる。既にこの組み合わせはノーマルBRZに履かせて試しているが、それでも好印象ゆえ、専用となっているだろうシャシーにはさらに良くマッチングするに違いない。

■エクステリアのハイライトはトランクに頑丈なステーを固定しているリアウイング。これは先に販売されて既に完売となったWRX STI tS type RAに採用されるものと同じ、ドライカーボン製のものである。このウイングはかなり印象的で、その高さはGT300に並んでも引けを取らないものとなっている。もちろんリアには、STIのエンブレムとtSのエンブレムが追加されている。

 


■その他エクステリアでは、ミラーから後ろにストライプのステッカーが与えられていたのが目新しかった。ただこれらは、フロントのスポイラーやサイドスカート、リアのサイドアンダーと同様に、ノーマルでも用品展開されるものだろう。マフラーも、既に販売されているSTIのものが与えられていた。

 

■ドアを開けさせていただき、インテリアをチェックしてみる。まずはステアリングのセンターにあるホーンボタンには、STIのエンブレムが配されている。そしてステアリングのレザー自体がノーマルとは異なるものに変更されている。これは他のモデル同様の変更といえるだろう。そしてもちろんメーターは専用となり、書体なども改められている。またステアリングの向こう側、メーターナセルがアルカンターラとされている点にもこだわりを感じる。ちなみにこのあるカンターラは、ドアの肘おきにも用いられる。そしてダッシュパネルは、カーボン調のマテリアルに変更されていた。シフトノブやスターターボタンは、もちろんSTIのロゴ入りだ。

■その他シートは専用だろう、グレーのカラーが新鮮なレカロが与えられていた。が、これまでの慣例からするとおそらくレカロはオプション的な位置づけとなるのではないだろうか? また、面白いのはリアシートは割り切られており、最も廉価なグレードと同じ黒一色の簡素なものとなっていた。


■今回、目で確認できた相違点は上記。ただ当然tS=tuned by STIだから、シャシーに手が入っていることは間違いない。おそらく多くのフレキシブル系パーツを備えるのは待ちがいないはずで、その走りはノーマルのBRZよりも確実に上質ながらスポーティなものになっているはずだ。

 

■STIも、そう遠くない将来に世に送り出すという趣旨の発言をしていたことからも、ついにBRZに新たなモデルが登場することになるのは確実だ。果たしていつになるか? とても楽しみだ。(文・河口まなぶ)

確かな、一歩。 #CLUBRZ

2013年4月30日


写真

■開幕戦の岡山では雨の中、佐々木考太選手によってポールポジションを獲得して、翌日の決勝も5位入賞を果たし幸先の良いスタートを切ったスバルBRZ GT300。

■第2戦となる富士スピードウェイでは4月28日の予選において、またしても衝撃的な走りを披露した。山野哲也選手のドライブによってQ2へ進出した後、再び佐々木考太選手が魅せた。終了間際、ホンダCR-Z勢に予選1-2位を奪取されて順位を落としたか…と思いきや佐々木選手渾身の走りによって、最終ラップにスバルBRZ GT300の車番61は、タイミングモニターの頂点へと刻まれたのだった。

■しかもラップタイムの横には、コースレコードを示す赤地に白文字のRが添えられていた。

■そうして迎えた29日の決勝。午前中のフリー走行で2番手、直前のフリー走行でもトップタイムを記録したスバルBRZ GT300は、全てのGT300がグリッドに着いた後、威風堂々とした立ち居振る舞いで最後にグリッドにつくという、ポールシッターの特権を活かしグリッドへと静かに収まったのだった。

■今年からミシュランタイヤを装着したことや岡山での快進撃も含めて、スバルBRZ GT300はいま最も話題に溢れる1台。それだけにグリッドウォークでは、どのマシンよりも多くの人だかりを集めることとなった。スバルにとっては、レガシィ時代から苦手と言われていた富士スピードウェイでのポールポジションには当然、多くの人が素敵な想いを抱いて華やかな想像をしていたはずだ。そうしてレースはスタートした。

■いよいよ決勝がスタート。1コーナーへの進入で、ストレートの速いホンダCR-Zにトップの座を明け渡す。しかし離れることなくレース序盤が始まった…と思った瞬間、タイミングモニターの2番手に61号車が刻まれなくなった。おや? と思うも束の間、ピット内の観戦用チェアが片付けられ、メカニックの方々が一斉に動き出した。そしてBRZがピットインしてきた。タイヤを交換する…いや、リアのハッチを開けて何かを確かめている…時間がどんどん過ぎていく。そうしてそのまま、レースは終わった。


写真

■ピットの目の前では、スバルファンシートに座った1200人以上の応援団が旗を振る。しかし、BRZが再びピットを後にすることはなかったのだった。

■リタイアの理由はデフのトラブル。原因の詳細は判っていない。

■前日のにポールポジションをゲットしスタートドライバーを務めた佐々木考太選手は前日から体調が良くなく、クルマから降りるとすぐに休息をとった。一方の山野哲也選手は、決勝でステアリングを握ることはなかった。


写真

■重々しい空気が61号車のピットに流れる。皆がどこか、遠くを見るような目をしている…。

■不謹慎かもしれないが僕はそうした現場にて同じ空気を感じ、「これなら大丈夫だ」と思った。

■前日にポールポジションをゲットした時の関係者全員の嬉しそうな笑顔。岡山では決勝で、皆が心で手を合わせて見守るような顔をしていた。

■そうして富士での決勝。そこでは誰もが肩を落とし遣り切れない顔をしていた。

■スバルBRZ GT300に関わる全ての人たちが、同じ感情を抱いて同じ方を向いている、と思えた。

■このクルマが、走り、戦い、成績を残し、争って、時にトラブルがあり、今回のようにリタイアも時にあり、一方で華々しいポジションを獲得し…その度に皆の心がシンクロしているのだ。

■日々の中で、様々な物事に遭遇して様々な想いを抱きつつも生きて1日1日前に進んでいる…まるで人生を共有しているかのような感覚がこのチームにはある。

■そうして皆が皆、同じように感じて想って前へと進んでいる。


写真

■そんな中にあって、この決勝でもたらされた結果は、皆に与えられた試練のように想えた。これを皆で乗り越えて行かなければ、笑うことはできないのだ。

■スーパーGT第2戦富士。スバルBRZ GT300は残念ながらリタイア。

■しかしこのリタイアは、絶対に無駄にならない。

■スバルBRZ GT300に関わる全ての人たちが、同じ気持ちを抱いている。

■関わる全ての人たちは、今日のこの日を決して忘れないだろう。

■なぜならば、今日のこの日それぞれが感じ想ったことは必ずや、皆が笑顔で涙を流す日に思い出すことになる出来事。

■そう、今日のこの結果は間違いなく、確かな一歩だ。(河口まなぶ)

ドライで試す!?スタッドレス -MICHELIN X-ICE XI3-

2013年3月1日


写真

スタッドレスじゃないなら、雪の日は乗れない。でも…

 

今シーズンは2回、東京に雪が降った。うち1回は皆さんがご存知のように、都心の雪ならではの大パニックを引き起こした。サマータイヤでは全く歯が立たない降雪を経験して、多くの人がスタッドレスタイヤの必要性を痛感したはずだ。

しかし同時に、未だスタッドレスタイヤ装着にハードルを感じている人が多いのも事実。なぜなら都心では、先日のように大パニックを引き起こすほどの雪はシーズンに1度降るか降らないか、雪自体もシーズンに2回降るか降らないかが実際だからだ。しかし、そうした時にクルマに乗るためにはスタッドレスタイヤでなければならない。「少しくらいなら大丈夫…」の考えは捨ててほしい。なぜならそうした”自分だけ”が大きな迷惑を生むのだから。もしスタッドレスタイヤが用意できないなら雪の日は絶対にクルマに乗らないことを誓わなければならない。

特にこれを読んでくれているスバルBRZオーナーには必ず守ってもらいたい。BRZはご存知のようにFRレイアウトを採用するため、雪の上でノーマルタイヤでは最初に全く動けなくなる種類のクルマだ。横滑り防止装置VSCやスノーモードも備えているが、それは雪の上ではスタッドレスを履いていることが前提。いくら横滑り防止装置がついていても、もともとのタイヤが雪の上でグリップしなければ全く無意味なのだ。

でも、逆は可能だ。冬の期間にスタッドレスを履いておけば、通常のドライ路面で乗ることができる。そう聞いて安心できる人は何人いるだろうか。いま経験のある方はちょっと不安に思ったはずだ。なぜならば確かにスタッドレスタイヤでドライ路面を走ることはできる、けれど…。そう、けれどタイヤが柔らかく不安定、アッという間に摩耗する…と様々に心配があるだろう。だが、果たしてそれはいつの時代の話だろうか?


写真

最新スタッドレスを、普段の生活の中で試す。

 

現代のスタッドレスタイヤは、年を追う毎にその性能を進化させているのはご存知の通り。だが、実はスタッドレスタイヤにおける性能進化は雪道での話…だけではなく、ドライ路面での性能に関しても年々向上しており、ひと昔前とは全く異なる状況にある。事実、今回実際に試したミシュランのスタッドレスタイヤX-ICEシリーズの最新モデルXI3は、スピードレンジがXI2のTレンジ(190km/h)からHレンジ(210km/h)へと向上している。ここからも判るように、スタッドレスタイヤといえども高速走行時の負荷に負けない高い耐久性を実現してきているのだ。

日本のスタッドレスタイヤとは異なる欧州のウインタータイヤは以前からHレンジが常識的になっていることを考えると、XI3はスタッドレスでありながらハイスピードな欧州にも対応できる性能を確保している。それだけに実はXI3、ウリは日本の北海道などで良く見られるアイスバーンにおける「止まる力」であるアイス性能なのだが、一方でドライ路面で試すべき高性能を有している側面があるといえる。

今回、スバルBRZにはワンサイズ小さな205/55R16サイズを装着して、既に1ヶ月に渡って日常使用している。この期間で雪が降ったのは1回。そこで積もったばかりの雪道とシャーベット状態を体感することもできたが、これは文句なしの結果だった。というのもXI3を履いた状態でVSCが効き、なおかつスノーモードで走れば全くもって不安感はない。もし不安感が生まれるとしたら、全然問題ないのでアクセルを開け過ぎてズルッとなる時くらい。降ったばかりの雪の上ではしっかりと踏みしめて前へ進む力を生み、シャーベット路面では踏みつぶしてアスファルトを捉えてくれる。もっともこの辺りは今年北海道でXI3を試しているわけで、そこではさらにアイスバーンでの制動性能の高さやもう少しダイナミックな動きが出たときのコントロール性も含めかなり満足できた。では、果たしてそんなXI3は、この1ヶ月の雪の1日以外、どんな印象を与えてくれたのか?


写真

スタッドレスであることを、思わず忘れる。

 

この1ヶ月の間に降雪は1日だけ。しかも夜半に降って朝には跡形もなかった。ということはこの1ヶ月、BRZはXI3をドライで乗り続けたということ。では実際にドライで乗ってどうだったか? それが見出しの通り”スタッドレスであることを思わず忘れる”というもの。つまりサマータイヤとの差をそれほど感じないと断言できる。だから思わずスタッドレスであることを忘れるのだが、もちろん限界はある。気が付かされるのは、例えば交差点で右折待ちでクルマが途切れ、アクセルをグっと踏んだとき。リアタイヤがグニュっと動くことで「アッ、スタッドレスだった」と思い出すわけだ。

それ以外で通常の街中使用をしている限りではサマータイヤとの差はほぼない。スタッドレスタイヤは音がうるさくなるといわれるが、BRZはもともと遮音材がなくdBでみたら結構車内音は大きいためか、音の変化に気付きにくい。また乗り心地に関してはスタッドレスタイヤは柔らかくなるので良くなる…といわれるが、入力を強めた時こそ柔らかさを感じるものの、普段はノーマルタイヤ同様に張りのある印象を伝えてくれて、タイヤの縦バネとしてもしっかり感が生まれているためスポーツカーフィーリングはほぼ変わらない。

そして圧巻は高速道路。ステアリングのしっかり感が失われず、頼もしいフラットな乗り味走り味を生み出してくれる。なので高い速度域で安心して走れる。この辺りはやはりフランス生まれの欧州ブランドであるミシュランの血が流れていることを感じる部分だ。しかしながらミシュランのスタッドレスはもう30周年になり、その開発は90年代の初頭から日本で行なわれてきたのは知られざる事実。

スタッドレスタイヤのアイス性能を考えると日本の北海道での開発はマストで、ミシュランはこれを長年に渡って続けてきた。結果ミシュランのスタッドレス30年の歴史のうち20年以上は日本が関わってきたわけで、ミシュランのスタッドレスは日本育ちといえるわけだ。そうしてXI3は国産スタッドレスと同等以上のアイス性能を実現しているわけだが、そこに欧州ブランドとしての魅力である高速性能が加わっている。だからこそ、日本のドライの高速道路では他に類を見ない頼もしさを感じる。

この1ヶ月、心底感心したのはこの高速道路での印象。感覚的にはサマータイヤそのものだった。もちろん細かにいえば、路面の荒れを拾った時のタイヤの振動の仕方、カーブで横Gが強く生まれたときにはスタッドレスと気付く動きはほんのわずかにある。しかし通常使用通常走行ではそうした細かな部分はほとんど見分けられないレベルにある。


写真

ドライで走り続けたショルダーやトレッドは…

 

そんな風にして約1ヶ月間ドライ路面を走り続けて走行距離は2000km未満となった。もちろんこの間、高速だけでなく撮影でワインディングも走らせている。さらにこの原稿を書いている日は、箱根のTOYOTIRESターンパイクを走らせて帰ってきた。そうした状態でのリアタイヤがこの写真。走行距離もまだ少ないが、ドライ路面を走り続け、たまに交差点を曲がる時に強めにアクセルを踏んでグニュ、ズリュ、といった感覚を味わってきたから減ってるかな…と思って撮影の時に確認してビックリした。これは新品の時に撮ったの? といわれてもおかしくない。

TOYOTIRESターンパイクでも、不満はほとんど感じられなかった。コーナリングで力をかけていけば当然サマータイヤよりもブロックが倒れ込む感覚が生まれるわけだが、よほど力をかけないとそうはならない。またこの日のTOYOTIRESターンパイクはウェット路面だったが、そこでもしっかりとグリップ感を伝え、時たまVSCのランプが点灯するものの、感触としてタイヤが流れたり値を上げたりすることもなかったのだった。

実は今回たっての希望で、XI3をドライで試させてもらった。というのも既にアイスとスノー性能の高さは確認済みだったからだ。我々関東圏のユーザーにとっては、実はこうしたドライでの印象こそがスタッドレスタイヤとの日常なのである。その意味でも、非常に興味深いテストだったし、予想以上の結果だったといえる。もちろん、ドライで優れているからといって過信は禁物だが、それでも安心感が得られるのはとてもありがたいこと。

そして最も大切なことは、今回スバルBRZというスポーツカーに組み合わせて不満を感じなかったスタッドレスタイヤだったということだろう。ドライで使ってスポーツカーらしさを損ねない冬のシューズとしても魅力的と思えた。そして何よりイザという時(雪が降った時ですね)にFRレイアウトのBRZでも不安なく出かけられる。

そうして見てくると、これならスタッドレスタイヤ装着へのハードルはグッと下がるのではないだろうか。性能やフィーリングを大きく変えずに、雪対応が図られているというのはスポーツカーであるスバルBRZにとってはもちろん、都心で暮らすクルマ好きにとっては何物にも代え難い魅力なのだ。

Reported by 河口まなぶ

奇跡の、スポーツカー 

2012年12月26日

いま、改めて1年を振り返ってみると、本当に良い1年だったとしみじみ思える。

理由はもちろん、この2012年に、全く新しいスポーツカーが生まれ、世界にもたらされたからに他ならない。

 

そしていま、新しいスポーツカーが存在している。

クルマ離れという言葉を目や耳にし、自動車は生活の道具としてのニーズが圧倒的なこの時代に、新しいスポーツカーが生まれたことは、とても奇跡的なことだ。

しかも、そのクルマを生み出したのは、自動車に生活の道具としてのニーズを最大限に盛り込むのが巧みなトヨタ自動車と、ある意味そうしたトヨタとは対極にあるマニアックな富士重工業。この二社の組み合わせによって新しいスポーツカーが生み出されたということも、奇跡的なことなのだ。

しかも、二社は互いに担当領域をシェアして、本当に共同作業を行なってきた。どちらかがどちらかの作品を請け負うのではなく、ともになって造り上げて来たそのスタイルもまた、奇跡的だといえる。

そうして出来上がった新しいスポーツカーは、比べるとほんのわずかな違いしか与えられていなかった。しかし2台の間にある差は、違い以上に大きなものとなった。

ともすればバッチが違うだけで中身は一緒…というクルマが多く、もう一歩踏み込んで別ブランド体制をとっても傘の下にいる事実を隠しきれない場合もある。しかしこの2台は、ほんのわずかな違いしかないにも関わらず、ちゃんと差を感じさせ、そうして2台がともに別のモデルとして扱われている。これもまた奇跡的といわずして、何といえば良いのだろう。

好き嫌いは別として、クルマに興味がある人の心をザワつかせたことは間違いない。そして購入を迷っている人がいて、決断をした人がいて、納車を心待ちにしている人がいて、新たなスポーツカーと新たな生活を始めた人がいて、既にチューニングやカスタマイズをしている人がいて、みんなで集まってワイワイしている人がいて…。

新しいスポーツカーは、確実に我々にクルマの楽しさをもたらしてくれている。そのことを思うと、心にポッと灯がともる。スポーツカーが存在してくれている、という事実は何ものにも代え難い喜びだ。

この価格じゃ若者が買えない。オヤジしか乗っていない。デザインが…、走りが…、エンジンが…、乗り心地が…、性能が…、プロモーショーンの仕方が…、思ったより安っぽい…、意外に台数が伸びない…、とにかく好きじゃない…、などなど、色々と意見がある。

 

とっても良いことだと思う。

 

そもそも、新しいスポーツカーがそこにあるからこそ、意見が生まれる。思わず何か言いたくなってしまうのは、事実だ。

トヨタ1社では、こんなに面白いスポーツカーを造り上げることができなかったはず。そしてスバル1社では、水平対向+FRという発想を、抱いてはいたけれど実現はできなかったはず。

そして何より、どちらか1社では、新しいスポーツカーを存在させられなかったはず。

スポーツカーを創る、というハードルを乗り越えることができたスバル。創るだけじゃなく、支えて行くことに挑戦するトヨタ…実はこの2台には、作り手のこれまで叶わぬ願いもいっぱい詰まっている。

 

だから、とにかく存在させてくれてありがとう、と言いたい。

どうせ長くは続かない、もう販売台数にかげりが見えてきた、言わんこっちゃない…冷静な傍観も必要だと思う。ただ、それでも地球は回っていて、この2台に対して世界中から熱い視線が送られている。

ラトビアという、名前を何となく知っている国から、このクルマを見るためにわざわざやってきたヤツがいる。僕のYoutubeの2台の動画へのコメントは80%以上が英語だ。

世界中のいろんな場所で、いろんな人が、いろんな方法で、いろんな楽しみ方をしている。そしてこれだけ広く扱われるスポーツカーもまたなかった。これも奇跡的なのだ。

 

7月28日に納車された僕のスバルBRZは、間もなく1万キロの走行距離を刻もうとしている。僕は仕事柄、様々な試乗車に乗るのだけれど、それにも関わらず自分のクルマでもこんなに走った。

細かな不満はある。ああしたい、こうしたい、こうすれば、ああすれば…も、いろいろある。

 

そう、それでいい。

 

なぜなら1年前の我々が住んでいたこの世界には、そういう日本のスポーツカーが存在していなかったのだ。それが2台の登場によって、全く違う世界に変わった。良いことも悪いことも含め、あらゆるものに動きがあった。

 

スポーツカーは、世界を変える。

 

それを身を以て教えてくれた2台はまさに、奇跡のスポーツカーである。

Text by 河口まなぶ

炎は青いほど熱い

2012年10月28日


■青が好きだ。いつの頃からか、不思議と着るものも青が多い。今日も、一緒にもてぎへ行った仲間が撮った僕の写真は見事にブルーでコーディネートされていた。

■雨のもてぎ。今日はBRZ GT300が参戦しているスーパーGTの最終戦。今年デビューを果たしたBRZ GT300の今年の締めくくり。今シーズンは何度もサーキットに行き、BRZの戦いを見て来た。今年はまだ色々な面で課題があることも当然分かっていた。でも、どこかに期待が常にあった。なぜなら、BRZ GT300は何かを起こしてくれそうなオーラを放っているからだ。

■毎戦、手に汗を握り。毎戦、興奮を届けてくれる。関係者の方、チームのスタッフの方、辰巳監督、佐々木選手、そしてCLUBRZではお馴染みの山野選手…皆が目標に向かって真っすぐに進んでいく様に、応援せずにはいられなくなる。

■しかも、マシンは自分の愛車であるBRZのGTマシン。自分の愛車がスーパーGTと少しでもつながりがある、という事実は何よりもの誇りになる。このスポーツカーはコンペティションを戦っている。そうした事実に、胸を張りたくなる気持ちになれる。

■BRZ GT300は、大きな可能性を秘めたマシンだ。そしてこのBRZを走らせている関係者とチームのスタッフの皆さんは、目標に向かって真っすぐ進み続けている。これはおそらく次のシーズンでも変わらぬばかりか、目標への想いはさらに強まっていくはずだ。

■まだ決して華々しくはないし、我々がシビレるような場面はまだまだこれからのはず。しかし少しずつ着実に、確実に、様々が積み上がっている。そしてそこに熱い、とても熱い想いが、溢れている。BRZ GT300に関わる全てに人が、そこに様々な情熱を注いでいる。

■情熱の炎の熱さは、色を見れば分かる。

■昔は青が冷たいものだと信じて疑わなかった。けれど、炎は青いほど熱い。

■その事実を知ってからだろうか? 青が好きだ。

スーパーGTチケット+パドックパス・プレゼント!

2012年3月25日

■CLUBRZの設立を記念して、来週3月31日〜4月1日で岡山国際で開催のスーパーGT.Rd1岡山の入場券+パドックパスを5組10名にプレゼント(提供:富士重工)します!!

■希望者は brz@lovecars.jp に郵便番号/住所/氏名/年齢/電話番号をお送りください! 当選は商品の発送をもってかえさせていただきます! #LOVECARS #BRZ_subaru